大和寝倒れ随想録

勉強したこと、体験したこと、思ったことなど、気ままに書き綴ります

宗教

2024年3月31日 礼拝説教 『弟子たちが信じなかった復活』

復活おめでとうございます。今日はイエス・キリストの復活を記念するイースターですので、復活の箇所をお読みいたします。それでは、ルカ24章1節から12節までをお読みいたします。 週の初めの日、夜明け前に、女たちは用意しておいた香料を携えて、墓に行っ…

2024年3月24日 礼拝説教 『ホサナ』

今日はイースターの一週間前で、イエスさまがエルサレムに入城されたことを記念する「棕櫚の主日」ですので、ヨハネの福音書12章12節から16節までをお読みいたします。 その翌日、祭にきていた大ぜいの群衆は、イエスがエルサレムにこられると聞いて、しゅろ…

教会を安全な場所とするために(2023年度試作版)7

第1回 ↓ nara-nedaore.hatenablog.com 第6回 ↓ nara-nedaore.hatenablog.com LGBTへの暴力の防止 まず、聖書は現代の同性愛という概念そのものについては何も述べていない。旧約においては、異教の儀式として行われる男性同士の性行為が禁じられていた。そ…

2024年3月17日 礼拝説教 『人々の系譜』

創世記4章25節から5章32節までをお読みいたします。 アダムはまたその妻を知った。彼女は男の子を産み、その名をセツと名づけて言った、「カインがアベルを殺したので、神はアベルの代りに、ひとりの子をわたしに授けられました」。セツにもまた男の子が生…

2024年3月10日 礼拝説教 『はじめのバビロンシステム』

創世記4章17節から24節をお読みいたします。 カインはその妻を知った。彼女はみごもってエノクを産んだ。カインは町を建て、その町の名をその子の名にしたがって、エノクと名づけた。エノクにはイラデが生れた。イラデの子はメホヤエル、メホヤエルの子はメ…

2024年3月3日 礼拝説教 『そして繰り返す』

創世記4章8節から17節をお読みいたします。 カインは弟アベルに言った、「さあ、野原へ行こう」。彼らが野にいたとき、カインは弟アベルに立ちかかって、これを殺した。主はカインに言われた、「弟アベルは、どこにいますか」。カインは答えた、「知りませ…

2024年2月25日 礼拝説教 『罪が待ち伏せている』

創世記4章1節から7節をお読みいたします。 人はその妻エバを知った。彼女はみごもり、カインを産んで言った、「わたしは主によって、ひとりの人を得た」。彼女はまた、その弟アベルを産んだ。アベルは羊を飼う者となり、カインは土を耕す者となった。日が…

2024年2月18日 礼拝説教 『そこからやり直す』

創世記3章21節から24節をお読みいたします。 主なる神は人とその妻とのために皮の着物を造って、彼らに着せられた。 主なる神は言われた、「見よ、人はわれわれのひとりのようになり、善悪を知るものとなった。彼は手を伸べ、命の木からも取って食べ、永久…

2024年2月11日 礼拝説教 『人と蛇の戦い』

創世記3章14節から20節をお読みいたします。 主なる神はへびに言われた、 「おまえは、この事を、したので、すべての家畜、野のすべての獣のうち、最ものろわれる。おまえは腹で、這いあるき、一生、ちりを食べるであろう。わたしは恨みをおく、おまえと女…

2024年2月4日 礼拝説教 『自分だけの善悪』

創世記3章8節から13節をお読みいたします。 彼らは、日の涼しい風の吹くころ、園の中に主なる神の歩まれる音を聞いた。そこで、人とその妻とは主なる神の顔を避けて、園の木の間に身を隠した。主なる神は人に呼びかけて言われた、「あなたはどこにいるのか…

2024年1月28日 礼拝説教 『目には美しい』

創世記2章25節から3章7節をお読みいたします。 人とその妻とは、ふたりとも裸であったが、恥ずかしいとは思わなかった。 さて主なる神が造られた野の生き物のうちで、へびが最も狡猾であった。へびは女に言った、「園にあるどの木からも取って食べるなと…

教会を安全な場所とするために(2023年度試作版)6

第1回 ↓ nara-nedaore.hatenablog.com 前回 ↓ nara-nedaore.hatenablog.com 教会の存在意義 教会は、世界を修復する神の働きの共働者による共同体である。 聖書の創世神話において、神は地上を統治させるという目的のために人間を創造した。つまり、原初か…

2024年1月14日 礼拝説教 『人がひとりでいるのは』

創世記2章15節から20節をお読みいたします。 主なる神は人を連れて行ってエデンの園に置き、これを耕させ、これを守らせられた。主なる神はその人に命じて言われた、「あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。しかし善悪を知る木からは…

2023年12月31日 礼拝説教 『命をねらっていた人々』

1月6日はエピファニーという日で、東方の博士たちがイエスさまの元を訪れたことを記念する日とされています。そのエピファニーまで1週間ありますので、今回までクリスマスを思い起こす聖句からお話ししたいと思います。 それでは、マタイによる福音書2章19…

2023年12月24日 礼拝説教 『王と王』

マタイによる福音書2章9節から18節をお読みいたします。 彼らは王の言うことを聞いて出かけると、見よ、彼らが東方で見た星が、彼らより先に進んで、幼な子のいる所まで行き、その上にとどまった。彼らはその星を見て、非常な喜びにあふれた。そして、家に…

2023年12月17日 礼拝説教 『小さいもの』

マタイによる福音書2章5節から8節をお読みいたします。 彼らは王に言った、「それはユダヤのベツレヘムです。預言者がこうしるしています、『ユダの地、ベツレヘムよ、おまえはユダの君たちの中で、決して最も小さいものではない。おまえの中からひとりの…

2023年12月10日 礼拝説教 『王として』

マタイによる福音書2章の1節から4節をお読みいたします。 イエスがヘロデ王の代に、ユダヤのベツレヘムでお生れになったとき、見よ、東からきた博士たちがエルサレムに着いて言った、「ユダヤ人の王としてお生れになったかたは、どこにおられますか。わた…

2023年12月3日 礼拝説教 『その名はインマヌエル』

今週からアドベントという、クリスマスを待ち望む時期に入りました。 なので、キリストの降誕を思い起こす聖句でお話をしていきたいと思います。 それではマタイによる福音書1章18節~23節をお読みいたします。 イエス・キリストの誕生の次第はこうであった…

教会を安全な場所とするために(2023年度試作版)5

↓ 第1回 nara-nedaore.hatenablog.com ↓ 前回 nara-nedaore.hatenablog.com 教会の存在意義 一部プロテスタント系団体においては、「什一献金」と称して、収入の十分の一を献金することが信徒に義務づけられている。中には、義務としては明文化されていなく…

教会を安全な場所とするために(2023年度試作版)4

第1回 ↓ nara-nedaore.hatenablog.com 前回 ↓ nara-nedaore.hatenablog.com 女性への暴力について 1000年以上の歴史を持つ伝統的な団体から19世紀のアメリカで生まれた新興勢力まで、様々なキリスト教系団体において、女性への性加害が深刻な問題となってい…

2023年11月19日 礼拝説教 『あなたがたのただ中に』

ルカによる福音書17章20節と21節をお読みいたします。 神の国はいつ来るのかと、パリサイ人が尋ねたので、イエスは答えて言われた、「神の国は、見られるかたちで来るものではない。また『見よ、ここにある』『あそこにある』などとも言えない。神の国は、実…

2023年11月12日 礼拝説教 『玄関のラザロ』

ルカによる福音書16章19節から31節をお読みいたします。 ある金持がいた。彼は紫の衣や細布を着て、毎日ぜいたくに遊び暮していた。 ところが、ラザロという貧乏人が全身でき物でおおわれて、この金持の玄関の前にすわり、その食卓から落ちるもので飢えをし…

2023年10月29日 礼拝説教 『自分を低くする者』

ルカによる福音書14章7節から11節をお読みいたします。 客に招かれた者たちが上座を選んでいる様子をごらんになって、彼らに一つの譬を語られた。「婚宴に招かれたときには、上座につくな。あるいは、あなたよりも身分の高い人が招かれているかも知れない。…

2023年10月22日 礼拝説教 『神の国は種のように』

ルカによる福音書13章19節から21節をお読みいたします。 そこで言われた、「神の国は何に似ているか。またそれを何にたとえようか。 一粒のからし種のようなものである。ある人がそれを取って庭にまくと、育って木となり、空の鳥もその枝に宿るようになる」…

教会を安全な場所とするために(2023年度試作版)3

※個人的な立場を表明したものであり、私が宗教活動をしていく上での指針です。内容を修正しながら、教会の指針として運用できるようにしていきたいと思っています。作成したものを、少しずつ公開していきます。 冒頭 ↓ nara-nedaore.hatenablog.com 前回 ↓ n…

教会を安全な場所とするために(2023年度試作版)1

教会を安全な場所とするために(2023年度試作版)1 ※個人的な立場を表明したものであり、私が宗教活動をしていく上での指針です。内容を修正しながら、教会の指針として運用できるようにしていきたいと思っています。作成したものを、少しずつ公開していき…

2023年9月24日 礼拝説教 『いちばん小さい者こそ大きい』

ルカによる福音書9章46節から48節をお読みいたします。 弟子たちの間に、彼らのうちでだれがいちばん偉いだろうかということで、議論がはじまった。イエスは彼らの心の思いを見抜き、ひとりの幼な子を取りあげて自分のそばに立たせ、彼らに言われた、「だれ…

2023年9月17日 礼拝説教 『がけから湖へ』

それでは、ルカによる福音書8章26節から36節をお読みいたします。 それから、彼らはガリラヤの対岸、ゲラサ人の地に渡った。陸にあがられると、その町の人で、悪霊につかれて長いあいだ着物も着ず、家に居つかないで墓場にばかりいた人に、出会われた。この…

2023年9月10日礼拝説教『断腸の思いと独り子の癒し』

今日の聖書箇所をお読みいたします。 そののち、間もなく、ナインという町へおいでになったが、弟子たちや大ぜいの群衆も一緒に行った。町の門に近づかれると、ちょうど、あるやもめにとってひとりむすこであった者が死んだので、葬りに出すところであった。…

古代オタクが聖書に挑むお話15

3コマ目の神の台詞、日本語だと「正しいことをしているのなら、(顔を)上げられるはずだ」という感じで訳されることが多いです。しかし「上げられる」と訳される部分は、ヘブライ語の原文では「上昇」などの意味を持つ名詞であり、「正しいことをしている…